津和野「鷺舞神事」弥栄神社の祇園祭りを簡単に解説します!

一年を通して、たくさんのイベントを開催している津和野の中でも、ひときわ人気の「鷺舞神事」。

毎年、日本全国各地から、「鷺舞神事」を見るために観光客が集まり、

テレビ局も、普段の比ではない局数が取材に訪れています。

そんな一大イベントである「鷺舞神事」の目的は”疫病鎮護”。

本格的な夏が目前に迫っている今。ー 鷺舞神事をみて、この夏を無事に乗り切ろう!

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目次

「鷺舞神事」とは?簡単に説明します!

「鷺舞神事」とは、津和野の氏神様である弥栄神社の例大祭「祇園祭り」で行われる神事の一つ。

祇園祭りの開催期間は毎年7月20日〜27日の一週間で、

その最初(20日)と最後(27日)に、津和野町内の様々な場所で「鷺舞神事」が行われます。

「鷺舞神事」は、曜日に関係なく、毎年7月20日・27日の開催です。
今年(2024年)の鷺舞神事は、土曜日。

祇園祭りといっても、屋台などが出るわけではなく、純粋に「鷺舞神事」を奉納するお祭りです。

「鷺舞」は元々、京都の八坂神社発祥とされており、それが山口を経由して津和野に伝わったとされています。

2023年11月には、日本の国重要無形民族文化財である「風流踊(ふうりゅうおどり)」の一つとして、

ユネスコ無形文化財に登録されました。

「鷺舞神事」の開催場所と開催時間

では次に、気になる「鷺舞神事」の開催場所と開催時間について、

2023年の状況をもとに、予定(見込み)を記載しました。

当日の天気や気温により、場所や時間は変更になる場合がありますが、参考にしてくださいね。

20日:渡御(とご)時程27日:還御(かんご)時程
津和野町民センター 前(発)15:00津和野町民センター 前(発)15:00
弥栄神社 境内15:20沙羅の木 – 三松堂菓心庵 交差点内15:10
嘉楽園 園内15:40橋本酒造 – 呉服ささや 交差点内15:20
津和野小学校 校門前16:00高津屋伊藤博石堂 店前15:30
沙羅の木 – 三松堂菓心庵 交差点内16:20津和野郵便局 局前15:40
橋本酒造 – 呉服ささや 交差点内16:30鯉の米屋 吉永米穀店 店前15:50
高津屋伊藤博石堂 店前16:40御旅所 境内16:00
津和野郵便局 局前16:50弥栄神社 境内(終)16:30
鯉の米屋 吉永米穀店 店前17:00
御旅所 境内(終)17:10
※ 2023年の実績に基づいて記載しています。実際の時間は多少前後する場合があります。

雨天時は、津和野町民センターの横にある”津和野体育館”館内にて、鷺舞神事を行います。

津和野の氏神「弥栄神社」とは

「弥栄神社」施設詳細
  • 住所:〒 島根県鹿足郡津和野町後田59-1
  • 主祭神:須佐之男命(スサノオノミコト)
  • 創建:1428年
  • 例祭日:7月20日〜27日
  • 公式HP:https://tsuwano-yasaka-jinja.or.jp
  • その他
    • 御神木は樹齢約800年の大ケヤキ

弥栄神社は、津和野町に古くからある神社の一つです。

廃藩置県以前、津和野の町は武家とその他の住民(商人・農民など)で住む場所が分かれていて、

弥栄神社は武家の地にありました。

そのため、日頃から参拝できる人は、武家の人のみだったそうです。

そんな弥栄神社の神様が、祇園祭の期間だけは一般住民のいる場所に旅に来てくれる!ということで

祇園祭りの一週間は、みんなでお祭り騒ぎをしていたそうです。

神様の一週間の仮住まいが、鷺舞神事でも訪れる「御旅所(おたびしょ)」になります。

ここが祇園祭りの間、神様が泊まる御旅所(おたびしょ)

「鷺舞神事」を詳しく知りたいならこちら!

鷺舞神事に関して、よく知られている内容は前述のとおりなのですが、

以降は、地元民ならではの小噺をご紹介したいと思います!

前夜祭(19日)

「鷺舞神事」の前日に当たる19日に、実はこっそりと前夜祭が行われています。

頭屋の屋敷に、特別に祭壇が作られ、その祭壇に「鷺舞神事」の道具が置かれます。

関係者以外は立ち入り禁止のため、参加も観覧することもできません。

お触れ太鼓(20日)

白装束を身に纏った知らせ役1名が、太鼓を叩きながら町中を練り歩き、「鷺舞神事」の開催をお知らせします。 

”頭屋へごじゃれ。触れ太鼓たたかしょう。”

お触れ太鼓は、最初に弥栄神社を参拝し、午前2時にスタートします。

真夜中になりますが、お触れ太鼓は観覧可能ですので、ご興味のある方はどうぞ!

二度半の儀

「鷺舞神事」の当日、神事を行う舞方たち(地元では「鷺舞連中(さぎまいれんちゅう)と呼んでいます」は、御旅所にいます。

そこへ、その年の頭屋が挨拶にきて、鷺舞神事の執り行いを依頼します。

ちなみに、形式的に1回目・2回目と申し込みを断る手順になっています。謎すぎる(笑)

そして3度目の申し入れに行く途中に、頭屋と鷺舞連中が道中で鉢合わせし、

頭屋屋敷に向かって「鷺舞神事」の準備を進めます。

「鷺舞神事」の構成

  • 頭屋:1名
  • 舞方:6名
    • 鷺 雄1名・雌1名、棒振2名、羯鼓(かっこ)2名
  • 囃子方:8名
    • 太鼓、鐘、鼓、笛 各2名ずつ
  • 唄方:4〜5名
  • 警固:8名

頭屋とは、「鷺舞神事」を執り行う責任者のこと。1年ごとの交代制で、弥栄神社の総代の中から選ばれます。

警固とは、その名のとおり、「鷺舞神事」の時に周りを囲む警備役のこと。

観光イベントとして人気のある「鷺舞神事」ですが、

本来は厳かな神事であるため、一般の人が神事の神域に入らないように周囲を固めています。

「鷺舞神事」の歌

「鷺舞神事」の唄方が歌う歌詞は次のとおりです。

”橋の上に降りた 鳥はなんとり
かわささぎの かわささぎの
やー かわささぎ
さぎが橋を渡いた さぎが橋を渡いた
しぐれの雨に濡れとりとり やー”

頭屋の引き継ぎ式(27日)

お神輿が御旅所から弥栄神社へ戻り、「鷺舞神事」が無事に終わると

最後に頭屋の引き継ぎ式が行われます。

弥栄神社の前で、今年の頭屋から来年の頭屋へ、頭屋の道具が引き渡され、引き継ぎ完了です。

「鷺舞神事」まとめ

津和野の一大イベント「鷺舞神事」を解説させていただきました。

津和野へ伝わって約600年、永きにわたって続いてきた伝統を

ぜひ一度見にいらしてくださいね!

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